教えて!鳩対策センターさん

/2015.08.05

ネットを張っても鳩が入ってくる?正しいネットの選び方

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ネットをかいくぐり侵入してくる鳩

※本記事での鳩とはドバトの事を示します。
鳩対策には様々な方法がありますが、最も効果的だと言われているのがネットを使う方法です。鳩の侵入を防ぐには忌避剤を使う方法もありますが、忌避剤はあくまで鳩に不快感を与えるもので、鳩の被害レベル1から被害レベル2には効果がありますが、ねぐらや巣を作られている場合は効果がありません。その点、ネットを使うと物理的に遮断することができるのでねぐらや巣を作られている場合でも確実に鳩の被害を防ぐことが出来ます。

このように確実な効果が得られるネットでの対策ですが、にもかかわらず鳩がネットの内側に侵入してきてしまうことがあります。ネットの内側は鳩にとって何よりも安全な場所になるため、侵入されると逆に居場所を提供してしまう結果になってしまいます。また、侵入は出来ても、ネットの中から出ることが出来なくなってしまい、ネットの内側で鳩が死亡するケースもございます。
では何故、鳩対策で最も効果的だとされているネットがあるにもかかわらず、侵入を許してしまうのでしょうか。

■原因は施行の仕方にアリ

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もしネットが正しく張られていたのであれば、まず間違いなく鳩の侵入を防ぐことができます。ネットが張ってあるにもかかわらず鳩が侵入してくる場合は、ネットの張り方に問題があるといえます。

ネットを張るとき、ただ全面を覆うだけでいいと思っている人もいるかもしれませんが、実はそういうわけではありません。鳩は場所への執着心が強いため、ある程度の障害であれば無理矢理にでも侵入しようとします。そのため、ネットを張った場所に少しでも隙間があれば、そこから入ろうとしてくるのです。
たとえばネットを留めているフックの間隔が長くネットがたわんでいる場合や、壁面とネットの間に隙間がでるようなフックを使用した場合、その隙間から侵入を試みることがあります。
また、ネットを垂らしているだけで下部を固定していない場合。ネットは自重で垂れ下がるためしっかり覆えているように見えますが、きちんと固定されていなければネットが動いてしまうので、無理矢理にでも身体をねじ込んできます。
他にも、ベランダの柵の隙間を塞いでいない場合、鳩はその間からでも侵入してくる可能性があります。
その場所にそれほど強い関心や執着心がなければただネットを垂らしておくだけでも十分に効果がありますが、その場所がねぐらになっているのであれば、帰巣本能がはたらくため、生半可な対策では効果を発揮しません。きちんとネットを固定し、鳩の侵入や留まるスペースを完全に無くす気持ちでないと対策することは難しいでしょう。

■鳩よけネットの選び方

ネットには防球ネットを使う方がよくおられますが、防球ネットは火災時などに脱出が困難となる他、風の抵抗も受けやすい、目立ってしまい外観を損なう、固定する際に壁面にアンカーなどの穴を開ける必要がある等の問題点がございます。最近では鳩よけネットにはポリエチレンなどのロープで作られたネットが主流になっていますが、ロープ系のネットであれば何でもいいというわけではありません。前述した火災に関していえば、燃焼を加速させてしまう恐れがあるため、燃えやすいものはNGです。難燃剤が含まれているなど、極力燃えにくい酸素濃度テストをクリアしているもの、緊急脱出時に自力でネットを破ることができるものを選ぶといいでしょう。
もちろん、網目のサイズにも注意しなければなりません。網目が小さすぎると、風の抵抗を受けやすくなってしまうのと、網目が目立ってしまうので、マンションなどの景観を損ねる場合があります。(※スズメやムクドリ対策の場合は、目の細かいネットを使用する必要がございます。)
網目が大きめで網糸の細いものであれば、風の抵抗も受けにくく、景観を悪くすることもございません。
ただし、大きすぎると鳩の侵入を許してしまうので、鳩が入らないギリギリのサイズとして5cm×5cm角のネットが選ばれております。
外観に関しては、透明色のものが目立たないと思われがちですが、実は黒色のネットが最も目立ち難く、紫外線を通さないため経年劣化が最も起こりにくいという特徴がございます。

■確実なのは、プロに任せること

設置方法をしっかりと考え、適切なネットを購入し、適切に設置すれば鳩の被害を抑えることが可能です。
しかし、鳩は一般的に考えられているよりもはるかに頭がよく、わずかでも綻びがあれ広げ、そこから入り込んでしまいます。
ネット貼りは一見簡単そうに見えますが、確実に鳩が来ないように貼るのは実は結構難しいのです。
むやみに壁に穴をあけてネットを設置したりすると、そこからヒビが入り雨漏りの原因にもなる他、建物の資産価値も下げてしまうといったケースもあります。そのため、万全を期すのであれば専門の業者に依頼して設置してもらうのが一番です。

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